生い立ち
「今、目に少し涙が浮かんでいるようですが、それはどうしてですか?」 そう言われた途端、それまでなんとなく泣くまいとしていた目から涙が次々にこぼれ落ちた。 一昨日のカウンセリングでの出来事である。 不明瞭な追憶 ここには度々書いているが、私は現…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com 強烈な記憶 父の支配とは一体どんなものであったか。それは、ほんの少しの暴力と幾度となく繰り返される罵詈雑言だった。 私の記憶が確かなら、父が暴力を振う姿を見たのは3、4回ほどしかない。もっとも「普通のお父さん…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com 働かざる者 「私のお父さんは、保険の仕事をしています。お父さんはお客さんの車が交通事故を起こした時に、事故の現場に行って話をします。休みの日でも、夜中でも、事故が起きると事故の現場に行かなければいけません…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com 矛盾 「金がかかる」――。何度この言葉を言われたことだろうか。 私の世代ですら公立高校に進学することが当たり前だった地域で、兄や私が滑り止めで受けるレベルの、なおかつ地域でも数少ない某私立大学の附属高校に進学…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com 立派なご先祖様 私が生まれ育った地域には同和地区と呼ばれる地区があること、私の住んでいた地区のすぐ隣がその地区であること、そして、その地区の人たちの多くはある特殊な職種に就いていることは最初に書いたとおり…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com さよなら我が家 仮住まいでの生活が始まってからそれほど時間が経たない間に、私たちがそれまで住んでいた家の取り壊しが始まった。 朝、学校に行って午後帰ってきたら、もう二階部分はほぼなくなってしまっていた。 自…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com 父にあげた絵 バブル崩壊は1991年頃からと言われているので、おそらく私は小学4年生くらいだったのだろう。 日本経済のことなんて何も知らない私たち子どもは、放課後の教室で机をくっつけて「お立ち台」を作り、扇子を…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com 事実は事実でしかない 事実とは、人の手には触れることのできないものだ。ただそこにあるだけで、二度と変えることはできない。 事実と真実は違う。真実は時として、自分にとって、また他の誰かにとって都合よく変えるこ…
前回の話↓ edoandlee.hatenablog.com お金持ちの家と普通の家 「本当のお金持ちは都会でこういう豪邸に住むんだ」そう思い知ったのは私が20代後半に上京してからのことだ。 上京して最初に住んだのが田園調布寄りの自由が丘だったので、大家さんの家、含め私…
はじめに この話は、主に私が生まれ育った環境・家族を軸とした一連の話である。 僅かずつながら私のブログを読んでくださる人が増え始めた今、さして面白くもない、おそらくアクセス数も稼げないであろうこの記事をあえて書くのには、何か自分の内にある「…
今日は小学校が代休だったので娘の七五三参りに行ってきた。 天気予報は何日も前から大荒れの予報でガッカリしていたが、自称晴れ女の私の念が通じたのか、雨に降られることなく無事終えることができた。 娘が二十歳になる頃にはもう成人式なんてないかもし…