エド&リーのブログ

未亡人に憧れるゴーストライター。深海魚のような仲間を探しています。結論の出ない話多めです。

メンヘラという言葉死んでしまえ

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昨日は月イチで行っている心療内科に行ってきた。

先日のブログで書いたいつもお世話になっているカウンセリングルームから紹介してもらったクリニックで、昨年だいぶ弱っていた時期に、心理士さんから「少しでも楽になれるようにお薬の力を借りてみませんか?」といった提案があり、紹介状を書いてもらい、そこから現在に至っている。

駅前なのに人気のない場所にあり、外観も建物内も完全にちょっとお金持ちの人の家、という感じのなんだか不思議なクリニックだ。お会いしたことはないが院長は女性の方で、複数名のドクターで日替わりでやっているっぽい。なお、私の担当のドクターはおそらく私より若い男性だ。

で、昨日も「前回から今日までどうでしたか?」といういつもの流れになり、私は最近ブログを書きまくっていることとかを話した。ドクターからどんな内容をどれくらいの量書いているかとか、アクセス数のこととかを聞かれたので答えていたのだが、最後に「ちなみにそのブログって私も読んだりできますか?」と聞かれ、私は思わず「あ、全然いいんですけど、でも先生に読まれたら次お会いする時になんかちょっと恥ずかしいですね…(照)」と答えてしまった。

ドクターもちょっと半笑いな感じで「あっ、それならいいですいいです~」みたいな感じだったが、今思えばドクターのような優秀な人が、私のようなしょうもない人間のブログを熟読してくれるはずなんてなく、何を私は恥ずかしがってたんだろうと思い、後悔の念に駆られた。

逆にドクターが私のブログに興味を持ってくれるなんてめちゃくちゃ有難い話なのに(注:私は娘の病気のこともあり医師という存在をメチャクチャリスペクトしている。まぁリスペクトできない医師もたくさんいるけど)…もうほんとバカ。メイのバカ!ということで、1ヶ月後にまた受診するので、その時はURLを一応伝えようと思う。

ちなみに…心療内科とカウンセリングの違い

心療内科でもカウンセリングを行っているところは結構あると思うのだが、私の認識としては、

  • 心療内科…患者の精神状態や周囲を取り巻く環境などの概要をドクターが問診したりして把握し、「病気」として症状が出ている部分を治療するための薬を処方してくれるところ
  • カウンセリング…具体的な悩みなどについて心理士さんなどに話を聞いてもらい、考えるヒントなどをもらいながらじっくりと時間をかけて自力で問題を解決できるようにするところ

という感じだ(多分この認識でだいたい合ってると思う)。

なお、カウンセリングについてはこちらの記事にも書いているので、カウンセリングにご興味のある方はご覧ください。

edoandlee.com

「私ってメンヘラって思われてる?」問題

ということで、私にとって心療内科とカウンセリングは似ているようで全く異なる性質を持つ場所なわけだが、ずっと気になっていることがある。

それは、「カウンセリングに行っている」というと「へーそうなんだ」みたいな、なんかヨガにでも通っているような、ちょっと「自分磨きしてます」みたいな感じで受け止められてそうだが(違うか?)、「心療内科に行っている」というと「この人メンヘラなんだ…」と思われているのではないか、引かれているのではないか、ということである。

というか、正直私は、私の周りの人は私のことをかなりの確率でメンヘラ認定しているのではないかと疑っている(してなかったら本当にごめんなさい…でもこういう考えをしている時点で私ってもう…)。

そして、そのことについて私がどう思っているかというと、はっきり言って「嫌」である。

なぜなら、私の中でメンヘラというと「めんどくさい奴」とか「関わるとヤバい女」とか、なんなら「中二病」くらいのイメージだからである。

こちらの精神科のドクターが書いた記事では「メンヘラ」という言葉は比較的肯定的な見方でとられているようだが、私にとって「メンヘラ」という言葉は精神的に弱ってる人を揶揄しているようなネガティブなイメージしかないし、だいたいの人は私のようにネガティブなイメージを持っているのではないだろうか。

gendai.ismedia.jp

まぁ実際に私も周りの人から見たらめんどくさい奴とか、ヤバい女と思われているのかもしれないけれど、いわゆる「中二病」とか、「ファッションメンヘラ」的な感じで受け止められるのは絶対に嫌というか、とにかく「そんなんではない」(と自分では思っている)のだ。

ほら、だってこんなくだらないブログ書いてるメンヘラいる!?いねえよなぁ!?

もっと気軽に心療内科を受診してほしい

しかし現実として、私はこれといった診断はされていないものの、バッチリ毎日精神安定剤(弱いやつ)をずっと飲んでいるし、睡眠導入剤もずっと飲んでいる。だから、同じ境遇にない人からしたらメンヘラだと思われても仕方ないよな…と諦めている部分もある。

でも、心療内科にしろ精神科にしろ、精神的な病とか不調って、誰にでも起こり得るものだと思うし、正直なところ、心身に不調をきたした時に「行くか行かないか」だけの違いな気もする。実際これまでに「さすがに心療内科に行くのは気が引けるし…」みたいに話している人も何人か見てきた。

だけど、それをそのまま放置しておくと、あとで取り返しのつかないことになる可能性だってある。自殺したり、症状が悪化して入院したり、社会復帰できなくなったり…。

精神系の薬に抵抗のある人もいるだろうけど、それならそれで、カウンセリングでまず心の不調と向き合っていくのもいいと思うし、中には漢方を扱っているクリニックもある。お金のことが気になる人は「自立支援医療制度」という制度についても少し調べてみて欲しい。私も利用しているが、この制度を利用すれば医療費も1割負担で済ませられる。手続きもそんなに難しくない。

カウンセリングについては多分どこもちょっと高くなるとは思うけど、でもお金のことを気にするあまりに毎日辛い気持ちで過ごして、症状がもっと悪化して取り返しのつかないことになるくらいなら、カウンセリングにかかる費用なんてたいしたことない。むしろ自己投資と考えてもいいくらいだ。

私がここまで心療内科やカウンセリングを勧めるのは、自分がそれで救われたこともあるし、年齢のせいや子供のこともあってか、現実としてここ数年でメンタル的にやられてる人に出会ったり、やられかけてる人を多く見かけるからである。

なので、「最近メンタルきついわ」とか「なんかわかんないけど調子悪いな」みたいに感じた場合に、近所の内科にちょっと診てもらうような気持ちで、もっとみんなが気軽に心療内科を受診できるようになれば、もっと楽に生きられる人も増えるんじゃないかなと思うのだ。

メンヘラという言葉の罪は重い

とはいえ、やっぱり心療内科とか精神科って自分は絶対かからないって思ってる人もいるのは事実なわけで…。そういう人ほど「あいつはメンヘラだ」とか軽々しく言っちゃったりするのだ。

似たような例として、もう何年も前のことだが、かつて私が子育てやら仕事やら家事に色々疲れすぎて「死にたい」って夫(仮)に言った時、心配されるどころか、逆に「二度と死にたいとか言うなよ!」ってキレられたことがある。

現実としてそういう人もいるのだ。自分は死にたいとか思わない人、そういう思考回路が組み込まれていない人、死にたいと思う経緯について理解できない人も。

私がそう思っているだけで、一般的にみると逆に死にたいとか思っちゃう人の方が少数派なのかもしれないけど、こっちからしてみれば「よくそう思わないで生きてられるよね」って感じで羨ましい限りである。もう、こればっかりは「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか!(えなり君で再生)」なのである。

なので、「メンヘラ」という言葉の罪は重いと私は考えている。

だって、誰だって自分は大丈夫だと思っていても、大切な人が亡くなったり、トラウマになるような事故現場に遭遇したりして、メンタルをやられてしまう可能性はあるのだから。「メンヘラ」って呼ばれてる人たちだって、好きでそうなってるわけじゃない。好きでそうなっているのは、実はめっちゃ図太いのに構ってほしいとか、なんかカッコいいとか勘違いして「ファッションメンヘラ」をしている奴!いい歳して中二病な奴!!

マジでやめて欲しい。「病院行って薬もらってから出直してこい!」と思う(もはや誰に対して言っているのかもわからないが…)。

メンヘラという言葉死んでしまえ

で、いつもお世話になっている美容室の美容師さんに先日勧められたこともあり(←いつも綺麗にしてくれるので信頼している)、ここ最近また一度やめていた音楽のサブスクを利用し始めたのだが、最近かつての自分を取り戻す作業の一環として、オタクレベルにファンだったくるりの曲をよく聴いている(最近のはほとんど聴いていない)。

そんなくるりの曲の中に「チアノーゼ」という曲があるのだが、その歌詞に、

ロックンロールという言葉死んでしまえ

革命という言葉とともに

というのがある。そもそもこの曲自体もちょっとメンタル病んでる系の曲ではあるのだが、日常的に心の中で替え歌をよく歌っている私としては、まさに「メンヘラという言葉死んでしまえ」である。

結局何が言いたいかというと、今はとっても元気で鋼のメンタルを持っている人であっても、いつ何が起こるかわからない。

誰にでも心を病む可能性はあるので、病んでいる人を「メンヘラ」的な面白おかしいような眼で見て欲しくないということだ。

そして、そんな人はごく少数だとは思うが、心の病を都合よく利用するのはやめて欲しい。

今、精神的にやられている人たちが、もっと気軽に然るべき場所へ行って、元気になれるような社会になって欲しい。そう願うばかりである。

 

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