エド&リーのブログ

未亡人に憧れるゴーストライター。深海魚のような仲間を探しています。結論の出ない話多めです。

「ルッキズム」について考えてたら混乱してきた

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こんな感じになってきた

北京オリンピックが始まった。

私は結構前から平野歩夢選手が好きなので競技を楽しみにしているのだが、先日ネットニュースのオリンピックの記事を読んでいたら、その下の方に「イケメンオリンピック選手特集」みたいな記事があったので思わずクリックしてしまった。そして「ふむふむ…たしかにイケメン…」と思いながら記事を眺めていたところ、その下の方にコメント欄(ヤフコメだったと思う)があり、2つあったコメントのうち1つに「ルッキズムがどうのこうの…こんな特集信じられない!」みたいなことが書いてあったのだ。

「ル、ルッキズム…!?」

「イケメン特集」はもうNGなのか

なんとなくルッキズムが「見た目で判断するのがどうのこうの」みたいなやつであることは知っていたが、そのコメントを見て「イケメン特集とかももうNGな雰囲気なの…!?」と私はショックを受けたのだった。

で、そのコメントがなくなったのか、その記事自体がなくなったのかはわからないが、また今日その記事、というか、その記事のコメントがその後どうなっているかと思って調べてみたところ、同じ記事は見つからなかった。しかし、また別のものと思われる「イケメンオリンピック選手特集」みたいな記事があって、そこには「◯◯は違くない?」「確かに◯◯はイケメン」みたいな、普通の(?)イケメン特集にありがちなコメントがいくつも書かれていて、そのうちの1割くらいだけ「ルッキズムがどうのこうの」的なコメントがあった。

「今ってミスコンとかも確かに色々言われてるし、イケメン特集もだめなのか…」そう肩を落とした私は、ルッキズムのことがちょっと気になってきたので調べてみた。

「ルッキズム」とは外見至上主義のことらしい

ネットで調べた情報にすぎないが、ルッキズムとは外見至上主義のことで、高身長であったり、痩せてたり、肌がきれいであったり、二重まぶたであったり、そういうことが重視され、容姿が良い人が高評価を受け、そうでない人が不当な扱いを受ける…みたいなことらしい。

もう「二重まぶた」という時点で私は生粋の一重まぶたなのでルッキズム的にはアウトなのだが、改めてその時思ったのは「え、でもそれってそんなに目くじら立てて言うことなの?」ということだった。「じゃあモデルさんや女優さんはどうなるの?美容の仕事している人は悪なの?」みたいな。

それと同時に、私は子どもの頃から一重だし、二重が良しとされる世界の中で劣等感を感じながら生きてはきたが、そこまで「見た目で判断すんじゃねえ!」とか思ったことはないという事実。二重の女の子が可愛いとされる社会の風潮についても「ですよね~うらやま~」くらいの感覚だったのだが、本当はこれは怒るべきところだったのか?と疑問に思ったのだった。

色々考え、そして調べた

で、色々考えたところ、私は最初「たしかに見た目の悪口を言うのは良くないけど、褒めるのはよくない?好みなんて人それぞれだし、ひろゆきじゃないけど『それってあなたの感想ですよね?』的な感じで、いちいちルッキズムとか言わんでいいんじゃないの?」と思ったのだった。が、しかし、ルッキズムについての記事を読んでいると、それもダメみたいなのだ。たとえばこちら↓の記事。

withnews.jp

この記事の中に出てくる「アルテイシアさん」という方の話によると、

ただし「褒めるのはOKだと思っている人はまだ多いのではないか」とアルテイシアさん。ここにはさまざまな論点があります。一つは、ルッキズムは「個人が気にする、気にしないの問題ではない」という点。アルテイシアさんは「被害や差別を再生産しないように、社会問題として受け止めるべき」と提案します。

ガーン「褒めるのはOK」も違うのか…。そして、続けてこのようにも書かれている。

「“美人だからトクをする”は逆に言えば“美人でなければトクをしない”ことになってしまう。これは“イケメン”に言い換えても同じです。こうした価値観により、性別を問わず、みんな人と自分の容姿を比べて悩み、少なからず苦しんできている。ならばこうした差別をすることを、もう止めませんか、というだけなんです」

なるほどね…うん、言ってることはわかるけどさ、わかるんだけどさ、でもイケメンて思っちゃだめなの?思ってても言っちゃだめなの??と思ったら、このようにも書かれている。

「人の容姿を褒めることだって、例えば親密な関係の二人がデート中に言ったのであれば、問題ない場合もありますよね。でも、同じことを仕事の場でしたらそれは大きな勘違いです。決して難しいことではないはずです」

そ、そういうことなのか…。じゃあおっさんだらけの社内で「◯◯さんイケメンですねー!」って言うのはNGだけど、仕事帰りの誰もいない廊下でイケメンに「◯◯さんイケメンですねー!」というのはOKってことなのか…?え、違う??

どんどんわけがわからなくなってきたので、また別の記事↓を読んでみた。

gendai.ismedia.jp

この記事を書かれている雨宮紫苑さんと仰る方は、わりと私の考え方と似ていると思った。この方もミスコンについて「別にいいんじゃないか派」とのことなのだ。ただ、記事を読み進めてみると、雨宮さんはこのように書かれていた。

写真の過度な修正や健康を損なうレベルのダイエットといった「不健全な戦い」はもちろん否定するけれど、「高校生クイズや甲子園はよくてミスコンはダメ」というのは、いまいち釈然としない。

とはいえ、高校生クイズを見てもなんとも思わないのに、ミスコンを見ると心がざわつく人の気持ちもわかる。なぜなら、だれしもが、望まないまま「容姿」という土俵で戦うことを強いられた経験があるからだ。

たしかに~。私も望んで一重まぶたで生まれてきたわけじゃないからなんかわかる。そして雨宮さんは最後にこう締めている。

わたしは、ミスコンの存在自体は否定しない。「美」という武器で戦いたい人は、「容姿」という土俵のなかで思う存分戦えばいい。でもその土俵で戦う意志がない人を、第三者が勝手にその土俵に放り込むのはやめようよ、とそれだけである

たしかにたしかに~。勝手にどうこう言うのはよくな…ん?まてよ…じゃあ「イケメンオリンピック選手特集」はやっぱりアウトなのでは…?

この気持ちもアウトなの?

え、でもちょっと待って、私が平野歩夢くんのことが好きなのはスノボしてるのもスケボーしてるのも好きだし、言動とかも好きだからだけど、もちろん見た目も好みだからだよ?でも歩夢くんは見た目の土俵では戦おうとしてないよね?だったら私のこの気持ちもやっぱりアウト?やっぱりルッキズム??

考えれば考えるほどなんだかわけがわからなくなってきた。好みとはまた別の話?自分の中で思うのもアウト?言っちゃだめって話?え、じゃあ「一目惚れしました!」とか言って告白してる人とかもアウト?え?え??

もう何がなんだか…。

結局今日も結論は出ないままだが、ルッキズム、なかなか根深い問題かもしれない。自分の中にこの言葉についての考え方を定着させるにはまだまだ時間がかかりそうだ…。