エド&リーのブログ

未亡人に憧れるゴーストライター。深海魚のような仲間を探しています。結論の出ない話多めです。

ライターの仕事と私 ④雇われライター時代の話【後編】

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今月分の仕事はもう来ているのだが、月末の忙しい時期はいつも家のことなど細かいことを放棄しまくっているので、月初はそれらの処理に追われることになる。

人に会ったり病院に行ったりといった用事もなぜかいつも月の前半に固まっているので、結局また月末に追われる…という無限ループである。もう少しバランスの良いやり方を考えたいものだ。

ということで、今日は雇われライター時代の話の最終回です。

本当はここに書いたことの100倍くらい日々色々な事件があったのですが、もう何年も経っているし、どれもイマイチインパクトに欠けるし、書いたところでどうなんだって感じでもあるので、今日でこのシリーズは終わりにしたいと思います。

愚痴の多い人

不毛な新人教育をしなければならないストレスを抱えながら、、雇われライターを続けていた私だったが、その間に信頼していた先輩たちはひとり、ふたりと会社を去っていき、入社後たった1年ほどで私は既に古株と化していた。

ベンチャーあるあるだと思うが、入ってくる人も多い分、出ていく人も多いのだ。

私のストレスは、リーダーの仕事以外にもあった。

それは私とほぼ同時期に入った同僚とも呼べるある人の存在だった。

その人は私より少し年上で、私の娘よりも小さい息子が1人いるシングルマザーだった。たしかお父さんをすでに亡くしていて、現役でバリバリ働くお母さんと、弟と自分の子供との4人暮らしとかだったと思う。

子供の年齢からしてかなり早い段階で夫とは離婚していたようで、昔は痩せていたらしいが、とりあえず私の知る限りでは太った人だった。

そしてその人は私が入社した当初からよく質問をする人で、正直社長からは若干ウザがられていたと思うが、書くのは遅いけど文章は結構上手だった。

同じ子持ちということや、隣の席になることが多かったので話す機会も多く、途中までは私も普通に仕事仲間として仲良くしていて、一緒に食事に行ったりとかもよくしていた。

しかし、会社が徐々に大きくなり、新しい人が入ってきたり体制が変わったりしていくうちに、その人が会社や社長の愚痴を四六時中言うようになってきた。

もとから愚痴をよく言うタイプの人で、そうすることで彼女もストレスを発散しているのがわかっていたので、私も途中までは彼女の愚痴に同調していたし、私が愚痴をこぼすのを聞いてもらうこともあった。

ところが、やはり彼女も彼女なりに仕事のストレスやら何やらがあったりで、

  • 江戸さんは時給高いからいいですよね
  • 江戸さんは社長に気に入られてますもんね
  • 江戸さんは旦那さんの収入もありますもんね
  • シングルマザーきつい
  • 男の子育てるのきつい

的なこともちょいちょい私に言ってきていた。

正直、そういうことを言われる度に、時給が高いのも仕事の内容が違うからだし、「たかだか100円くらいでうっせーな、だったら違う仕事しろよ」と思っていた(毎回口が悪くてすみません)。それにシングルマザーになったのは、理由を聞く限りその人が自分で決めたことだし、私なんて男の子も女の子も育ててますけど?しかも娘は病気もあるし発達も遅れてますけど?と思っていた。

それに、彼女はシングルマザーとはいえ、亡くなったお父さんのおかげでローンの残債もない実家に住み、色々お母さんに手伝ってもらっているし、父親代わりのような弟もいて、子どもを保育園に預けてるけど、なぜかバイトも週4とかだし、私からしたら「甘々だな~」と思っていた。キツイ言い方かもしれないが、その辺の自分自身への甘さというかだらしなさがその体型に出ていると感じていた。

なお、最終的に私は自分が会社を辞めた後もなお愚痴を聞かされた際、彼女に対して「シングルマザーになる道を選んだのはあなたですよね?うちは家のローンも何もかも全部自分らで払ってますよ。親に頼ってるくせに甘ったれてんじゃねーよ」的なことを言った記憶がある。そして直球すぎたのか「もうそれ以上言わないでください」と言われたのだった。もちろんもう彼女のとの繋がりはない。

毒されてしまう前に

そんなこんなで、他にも愚痴を聞く&言うメンバーはいたが、昼休みの度に毎日同じような会社や社長の愚痴を聞かされ、仕事中も話しかけられたりして、私はどんどん会社に行くのがしんどくなった。

愚痴って、言ってる方はそれで気持ちが多少軽くなるんだろうけど、聞いている方からしたら聞けば聞くほど心が蝕まれていく一方で、何も報われない。ただただ吐かれた愚痴の毒素だけが溜まっていって、自分まで性格が悪くなりそうになるのだ。

そしてそういう人に限って「辞めたい」ってよく言うけど全然辞めようとしないのでたちが悪い。

そんな毎日が続く中で、既に会社を辞めた先輩たちから「江戸さんならフリーでも全然やってけるよ」といった言葉を何度となくかけてもらっていたのと、次のような理由から、会社をやめてフリーのライターとして働くことに決めた。

  • これ以上愚痴を聞きたくない
  • リーダーの仕事で記事が書けないのが嫌
  • このまま会社に居続けても自分がスキルアップすることはない
  • 執筆時間を計測されるのが嫌
  • 家にいて娘の療育的な部分に力を入れたい
  • 娘の心臓の手術が2ヶ月先くらいに決まった(結果的にその時は手術できずに終わる)
  • 記事はたくさん書いてきたので、実績はある程度できている
  • 社長はフリーになってもいいから会社の仕事を受けて欲しいと言ってくれている
  • なんとなくやってけそうな自信

ということで、私はその会社を辞めたのだった。

なお、「執筆時間を計測されるのが嫌」については、こちらの記事に詳しく書いている。

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大海へと漕ぎ出て

色々あった割に結局1年半くらいしかその会社にはいなかったが、まぁあれ以上あの会社にいても成長しないことは目に見えていたので、後悔は全くなかった。

フリーになってからも辞めた会社からも仕事はもらっていたし、先輩の仕事を手伝ったり、すぐに継続案件も見つかって、全くもって仕事に困るようなことはなかった。

むしろ違う会社とやり取りをすることで、色々な仕事のやり方や出会いがあり、辞めてからの方が確実に色々なことを学べている。

やったことといえば、個人事業主の届け出と、パソコンやデスクを新調し、名刺を作ったことくらいだろうか。初期費用もすぐに回収できたし、なんてことはなかった。

ただ、短期間でも社内ライターのリーダーとして働いていたこと、何記事も執筆したという実績は仕事を取る上でかなり役に立ったとは思う。

そして、このシリーズの最初の記事にも書いたが、ライターになれるチャンスをくれた社長には今でもとても感謝しているし、背中を押してくれた先輩方にもとても感謝している。

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なお、現在の会社は…

そして今その会社は「ヒゲのK」さんがまだ働いていることからもわかるように、まだ存在している。私がいたころのような勢いがまだあるのかは謎だが、依頼が来るのを見る限りでは仕事はあるようだ。

また、直近の状況はどうなっているか知らないが、コロナが流行ってからというもの、基本的にほとんどのスタッフが在宅勤務となっているようだ。

去年の夏だっただろうか、社長が事務所を縮小するにあたり会社で使っていたMacを激安で譲ってくれるというので、かなり久々に事務所を訪れ、社長に会ってMacを譲ってもらったが、その時は社長もまぁ元気そうだった。

いつまで「ヒゲのK」さん経由で、つまりは社長の会社から仕事を受け続けるかはわからないが、やはり社長には感謝しているので、可能な限りは手伝えたらいいなと思っている。

(以上、これといったオチもないですが雇われライター時代の話でした…)